動画コンテンツは、今や企業活動においても欠かせないものとなりました。特に動画の活用が期待されている領域が、企業の採用マーケティングです。
採用動画は、それまで就活生へ自社の魅力をテキスト中心で伝えていたところを、圧倒的な情報量とインパクトで訴求できる大きなメリットがあります。
本記事は自社で採用動画を作りたいと考える担当者に向けて、失敗しないための注意ポイントや構成パターンに加え、昨今注目されている体験型のインタラクティブ動画について解説します。
目次
採用動画のトレンドとその効果は?
コロナ禍において、企業の採用活動ではオフラインでの企業説明会や面接を制限し、オンライン化への移行が進みました。デジタル活用によって採用活動を継続する企業が増加したのです。
そのような状況下でスマホの普及率上昇や5Gのような高速データ通信の環境整備を背景に、いま注目を集めているのが動画を活用した採用マーケティングです。
動画コンテンツはテキストよりも格段に情報量が多く、メッセージが伝わりやすいという特徴があるため、採用マーケティングとの相性が非常に良いとされています。
就活生に採用動画が効果的な理由
ネオ・デジタルネイティブ世代とも言われる現代の就活生は、幼少期からスマホなどのデジタルガジェットに慣れており、採用活動における情報収集もスマホが中心という背景があります。ある調査 では就職活動生を対象に就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴をリサーチしたところ、約6割の学生がYouTubeで採用動画を視聴していることがわかりました。
このように、就活生の情報収集においてはスマホの活用が一般的であり、さらに働く環境などがダイレクトに伝わる「採用動画」が企業への志望度にも直接的に影響していることがわかります。
もはや採用マーケティングにおいて動画を活用しないことは、大きな機会損失であると言っても過言ではないでしょう。
失敗しないために採用動画で注意すべきポイントとは?
そうは言っても、せっかく採用動画を作ったものの求職者の応募につながらないのでは意味がありません。限られた予算の中で最大限の費用対効果をもたらす採用動画を作るには、どのようなポイントを押さえるべきなのでしょうか。
効果が出る採用動画を作るポイントは、次の3つです。
・採用動画の目的と用途を明確にする
・採用したい人物=ペルソナを具体的に設定する
・SNS拡散を想定した動画の長さを考える
どんな目的で採用動画を活用するのかをはっきりさせなければ、届けたい人物に動画の意図が伝わりません。従来は企業説明会に就活生が集まり、企業ブースで説明を聞くというのが一般的でしたが、オンライン化によって就活生の情報収集のアクションは変化しました。
特定のスキルを持つ人に面接に来てほしいのか、自社の社風や福利厚生など働きやすさを伝えたいのか、企業ビジョンや想いに共感してほしいのかなど、発信する目的や用途によって動画の内容も大きく変わります。
次に、自社が求める人物像を具体化することです。入社後のミスマッチによる離職を防ぐためには、採用したい人物像、つまり「ペルソナ」を設定することが不可欠です。ペルソナとは、マーケティングで使われる言葉で、自社の商品やサービスを利用するであろう特定のユーザーモデルのことです。 ペルソナを具体的に設定することで、採用動画を「誰に」「どんな内容で」伝えればよいのかが明確になり、より求める人材を集めやすくなります。
最後のポイントは動画の尺、つまり長さです。採用動画の視聴時間は、なるべく短く設定することが大切です。短時間で多くのコンテンツを消費する傾向が一般化する中で、再生時間の長い動画は途中の離脱率が上がってしまうリスクが高いと言えます。ただし、あまりに短いと就活生に伝わる情報が少なすぎるという懸念もあります。就活生が飽きずに集中して視聴できる動画の長さとして、3分以内を目安とすると良いでしょう。
求職者を惹きつける採用動画の構成トレンドとは?
採用動画の構成には、トレンドの4つのパターンがあります。順番に解説します。
①インタビュー形式
自社の魅力を発信する際に、最も活用されているのが社員インタビューです。これまではテキストと写真のみで構成されたインタビュー記事が一般的でしたが、インタビュー動画として発信する企業が増加しています。実際に働く社員の生の声を届けられることで働くイメージが湧きやすく、会社の雰囲気も伝わりやすいというメリットがあります。
②PRムービー形式
自社ブランディングに特化した構成が、PR動画です。会社が目指すべき将来像やビジョンを伝え、社名や事業内容だけでは伝わりづらい自社の価値やコンセプトを届けることで、共感を得てもらうことが目的です 。動画全体から伝わる非言語的なセンスやメッセージ性は、若い世代に刺さりやすいという特徴があります。
③企業説明会形式
企業のトップや採用担当者が登場し、会社の事業内容や業績をわかりやすく伝えることを目的としています。企業のオフィシャルサイトやYouTubeなどで広く発信する活用方法が一般的です。
④ヒストリー形式
創業100年を誇るなど歴史が長い会社や、グループ会社が多く事業規模が大きい会社に適している構成です。創業から現在に至るまでの企業沿革を映像と音声で振り返る内容が多く、壮大なストーリー形式で作られているのが特徴です。
新たな採用動画トレンド!体験型の「インタラクティブ動画」
ここまでご紹介してきた通り、従来の採用動画は視聴のみで終わる“一方的な”情報発信にとどまっていました。ここに仕掛けを作ることで、“双方向的な”視聴体験を実現する手法が、新たな採用動画のトレンドとして注目されている「インタラクティブ動画」です。
インタラクティブ動画とは、動画内に設置されたボタンをクリックすると内容が分岐するなど、ユーザーが興味のあるものを能動的に選択し視聴できる動画のことです。採用動画に活用すれば、記憶に残りやすく志望度が向上する効果を期待できるでしょう。
とある企業が採用動画でインタラクティブ動画を活用したところ、エントリーが2倍に増加したという事例もあり、他社との差別化に適しています。
また、PV数などの通常の動画でも測定できる指標に加え、「どのボタンが何回クリックされたか」など、求職者のアクションがわかるデータを取得できるといったメリットもあり、運用改善をしやすい点でも成果の見込める手法であると言えます。
ただし、インタラクティブ動画の制作には専用ツールの導入やノウハウが必要であり、制作コストがかかることがデメリットではあります。
制作コストを削減したいならパワポ資料の動画化がおすすめ!
採用に関わる制作コストはをできるだけおさえたいと考えるなら、パワポ資料から音声付き動画を制作できるクラウドサービスを活用しましょう。動画制作の知識やスキルも不要で、誰でも簡単にナレーション付き動画コンテンツを制作できます。
パワポ資料から音声付き動画を制作するサービス「PIP-Maker(ピーアイピーメーカー)」は、アバターが説明するインタラクティブ動画にも対応。インタラクティブ動画は、採用したい人物(設定したペルソナ)ごとに個別最適化でき、欲しい人材の獲得が期待できます。また、URLで動画共有が可能なため、SNSで拡散されやすい動画と言えるでしょう。
アニメーションのアバターがナレーションするので、従来型の採用動画との差別化につながります。取材が必要な社員インタビューは外注し、自社の魅力をダイレクトに伝えるPRムービーは「PIP-Maker(ピーアイピーメーカー)」を活用するなどの使い分けによってコストカットや自社で制作・修正が可能です。
まとめ
採用動画の活用は、自社の魅力を多くの就活生に伝え、より深く知ってもらうきっかけになります。それによって応募者数を増やしたり、採用のミスマッチを減らしたりといった効果が期待できますが、同時にただ動画を作るだけでなく、誰にどのような内容を訴求すべきなのか、どう運用すべきなのかといったマーケティングの視点も必要です。
手間をかけずにコストをおさえてインタラクティブ動画などの採用動画を自社で制作・編集するなら、「PIP-Maker(ピーアイピーメーカー)」の活用を検討してみてください!